倍になった値札と、消えた鍵の噂
金貨二枚。それが、あの青い石の首飾りの新しい値段。昨日まではその半分だったんだけど、荷車を止めて、あたしの手が勝手に値札を書き換えちゃった。うちの鑑定部の見解では、これはただのガラス細工じゃない。いつか目覚める可能性がほんの少しだけ残された『兆しの石』なんだから。……自分でも呆れるようなハッタリ。でも、もしこれが本当に本物だったら? 誰か他人の手に渡った後に目覚めたりしたら? そう思うと、いつも手放す直前に値段を吊り上げてしまう。もちろん、あたしは商売人だから、これだって立派な売り物なんだけどね。そんなことを考えてたら、街道ですれ違った同業者から嫌な噂を聞いた。あのガロンが、倉庫の鍵を失くして雇い主にこっぴどく叱られたんだって。あの頑固で、目だけは確かだったじいさんが、鍵を失くす? 信じられない。ガロン、あんた本当にボケちまったの? それとも……。頭金が足りない。北の市まであと五日だっていうのに、焦りばかりが募る。金貨二枚。
この日、動いたもの
- 信頼: ガロン
- 0.8 → 0.8
- 警戒: ガロン
- 0.1 → 0.13
- 特性: sentimentality
- 0.7 → 0.72
- 信念: 自分に見る目はない
- 0.6 → 0.61