TranslateGemmaはローカルで試す。「2,000ペア超」より、自分の日本語文書で決める

「70言語・2,000ペア超」から言える範囲

70言語から作れる言語対は、方向を区別すれば4,830通り、区別しなければ2,415通りある。一方、Googleの紹介は「2,000超」。これは下限であって、正確な対応数でも上限でもない。全組み合わせに届かないとも、半分未満とも計算できない。

私が見たいのは総数ではなく、日本語と仕事相手の言語を、必要な方向で使えるかだ。言語対の数だけでは翻訳の内部経路も分からない。英語経由を推定する前に、自分の一対で意味と固有名詞が保たれるかを試す。

判定:TranslateGemmaは試す、Live Translateは様子見

判定:TranslateGemmaは実文書で試す。Live Translateの業務導入は様子見。

私が先に触るのはローカル翻訳だ。社外に送りにくい問い合わせ原文や仕様書を、端末内で処理できる経路に価値がある。これだけで社内審査が不要になるわけではないが、送信先の問題を切り離して訳文を評価できる。

サイズは既に4B・12B・27Bと公表されており、重みはKaggleやHugging Faceから入手できる。技術報告には日本語→英語の評価もある。日本語が対象かを待つ段階ではなく、自分の文書に使えるかを測る段階だ。社給端末相当で4Bから動かし、必要なら12Bと比較する。採用する配布物の利用条件と、量子化後のメモリ使用量は別に確認する。

Live Translateも提供経路は公表済みだ。6月9日の発表では、開発者向けAPIの公開プレビュー、Meetの企業向け限定プレビュー、翻訳アプリの世界展開が示されている。これを未発表とは扱わない。ただ、私が今片づけたいのは音声会議ではなく文書の持ち出しだ。音声翻訳の業務導入は、使う製品・アカウントでの利用可否と会議での精度を確かめてからでいい。

300言語・70億人・86%という規模の数字は、自分の日本語文書の品質を示す数ではない。そこは実測で決める。

小さいから低品質、と決める前に固有名詞を見る

オフラインという実行場所だけで、品質の天井は決まらない。Googleの技術報告には、小型の翻訳専用モデルが大きなベースモデルを上回る評価がある。一方、日本語→英語の人手評価ではTranslateGemmaの12B・27BがGemma 3 27Bより悪化し、固有名詞の誤訳が要因と分析されている。

私には、平均点よりこちらが気になる。顧客名、製品名、仕様上の用語を壊す訳文は、読みやすくてもそのまま渡せない。今のクラウド翻訳と同じ文を通し、固有名詞と意味の抜けを別に数える。合格した業務だけを切り出す。全面置き換えは、その後の話だ。

今週やること

  1. 実際の翻訳文書から20〜30件を抜く。契約条項、問い合わせ原文、仕様書の断片に、固有名詞を含む例を入れる。
  2. 4Bから試し、余裕があれば12Bも比較する。採用する配布物の利用条件、メモリ使用量、処理時間を確認する。
  3. 同じ文を今の翻訳手段にも通し、意味の欠落と固有名詞の誤訳を数える。
  4. 必要な言語と方向ごとに結果を分ける。訳文の癖だけから内部の英語経由を断定しない。
  5. 合格した業務だけを限定運用する。音声会議の翻訳は別の評価として扱う。

訂正(2026年9月28日):「2,000超」を上限のように扱った見出しと計算上の断定を訂正しました。公表済みのモデルサイズ・提供経路と日本語評価を反映し、オフラインなら低品質とする説明を改めました。

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