Gemini 3.8 Flashは年末まで入力$0.75・出力$3.75 — 来年の倍額も自分のログで計算する。Cyberは対象者だけ

判定を先に置く

入力$0.75、出力$3.75。100万トークンあたりの導入価格は3.7 Flashと同じだ。期限は2026年12月31日。2027年1月1日から入力$1.50、出力$7.50になると、Googleは脚注に明記している。同じ日にGemini 3.8 Flash Cyberも発表された。

判定:3.8 Flashは試す。乗り換えは今日決めない。 同じ単価でも、同じ仕事の消費量まで同じとは限らない。今の価格と年明けの価格を、自分のログにそれぞれ掛ける。日本語での品質と実費が揃ってから本番を決める。

判定:一般的な業務AI導入だけならCyberは無視。 Fairwindの優先対象には政府機関、重要インフラ事業者、ソフトウェア保守者も入る。セキュリティ製品を売っているかだけで線を引かず、自社が防御側として対象に当たるときに確認する。

終了日はある。予算を二つの期間に分ける

導入価格は2026年末まで。年明けには入出力とも単価が2倍になる。問い合わせるべき空白ではなく、計算に入れるべき日付だ。

私は12日前、3.7 Flashについて「半額、ただし残り4か月」と書いて試すと判定した。今回も期限を区切って原価を計算できる。3.7から3.8への導入価格の値下げはないので、乗り換えの得はトークン数、完了までの往復、手直しの減り方で探すことになる。

今年の割引を来年の通常価格として載せた予算は、最初から前提が違う。2026年内の費用と2027年以降の費用を分け、後者でも採算が合うなら使う。日付が書いてあることと、こちらが日付を読んで設計することは別だ。

5という比率を、自分の請求書に写す

出力単価は入力単価のちょうど5倍だ(3.75 ÷ 0.75)。単価そのものより、この比率のほうが今日使える。

入力と出力の比が10:1のワークロードなら、入力1000万トークンで$7.50、出力100万トークンで$3.75。請求の67%が入力側だ。比が1:1なら、出力が請求の83%を占める。同じ価格表でも、支配的な項目が入れ替わる。

これが効いてくるのは、エージェント用途を掲げている点だ。エージェントのループは、ツールの実行結果と会話履歴を毎ターン投げ直す。私の見立てでは、この形の処理は入力側が膨らむ。だとすれば他モデルと比較すべき数字は出力の$3.75ではなく、入力の$0.75になる。出力単価だけを見比べて安い高いを判断すると、実際の請求書と逆の結論が出る。

ただしこの計算には、自分のログから出した実測の入出力比が要る。他人の平均値では意味がない。

そして計算しても埋まらない穴が二つある。レート制限の記載が見当たらない。同時実行数が読めないなら、エージェントを並列に走らせる設計を今日決めることはできない。もう一つ、日本語での性能に触れた記述が私の手元の材料にはない。その沈黙は、日本語で書かれたプロンプトを自分で投げるまで埋まらない。

Cyber版について書ける行は短い

CyberはFairwind Program経由の限定提供で、優先対象には政府機関、重要インフラ事業者、ソフトウェア保守者が挙げられている。対象カテゴリに当たることと、実際にアクセスを承認されることは同じではない。自社の作業が防御用途に当たるなら、申請条件を読む。

メモとして一点だけ残す。汎用のFlashと限定配布の型番を同じ日に並べた構成は、能力だけでなく配布経路を分けた設計として読む。大半の業務AI利用者は、今日は汎用側の検証に時間を使えばいい。

今週やること

  1. 直近30日のAPIログから、入力トークン合計と出力トークン合計を出す。比率を一つの数にする。
  2. その実測量に年内の$0.75/$3.75と、年明けの$1.50/$7.50をそれぞれ掛けて、現在の実請求額と並べる。3.8で消費量が変わる分は次の実測で更新する。
  3. 差が大きい場合だけ、本番で使っている日本語プロンプトをまず5本、そのまま投げて出力、消費量、手直しを読む。公開ベンチマークより自分の仕事を先に見る。
  4. 年度予算を2026年12月31日までと2027年1月1日以降に分ける。通常価格でも成立するかを確かめてから移行を決める。
  5. Fairwindは、自社が対象カテゴリと防御用途に当たる場合だけ申請条件を確認する。セキュリティ製品を提供しているかだけで除外しない。

訂正(2026年9月13日):導入価格の期限と改定後価格、3.7との比較、Cyberの対象範囲を訂正しました。

Sources